インテリアに興味のある人なら、一度はあこがれる「ビンテージ家具」。時を経てきた家具だけがもつ深い味わい、希少性は新品の家具には望めないものです。
特に近年日本では北欧のビンテージ家具が注目をあつめています。専門店も多くありますが、最近では楽天やAmazonでも多くの商品を取り扱うようになり、人気の高さがうかがえますね。
北欧というとスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドといろいろな国がありますが、今回は「デンマークのビンテージ家具」を紹介したいと思います。
デンマークは北欧の中でも卓越した家具を数多く生み出してきたことで有名です。特に黄金期と呼ばれた40~60年代に誕生した〝名作家具″たちは、世界の近代デザインに多大な影響をあたえてきました。
そのように世界的にも評価が高い「デンマークのビンテージ家具」で、部屋をグレードアップしてみませんか?
デンマークのビンテージ家具①:GE290 SOFA
1953年にハンス J. ウェグナーがGETAMAから発表したソファ「GE290」。ウェグナーの代表作の中でも1、2位を争う作品です。
特にこのGE290は日本でとても人気が高く、日本のメーカーからも似たデザインのものが多く販売されています。そのためビンテージ品は年々価格があがっていますが、現行品と比較すると価格は安いことが多いのでおすすめです。
今回紹介するこちらのGE290は、ウレタン交換済みでカバーをデンマーク製SAVAK生地に張替えてあります。ビンテージソファを購入する際、一番気になるのがクッション部分とカバーの痛み具合なので、交換済みなのはうれしいですね。白地に茶系の個性的なストライプがレトロモダンな雰囲気でステキです。
デンマークのビンテージ家具②:JH701
1965年のハンス J. ウェグナーの作品です。多作で有名なウェグナーですが、彼の作品の中ではめずらしい、スチームフレームに座と笠木だけのユニークな構造となっています。
特徴的といもいえる美しい笠木は、4つの無垢材を2枚の薄い木材で寄せ木し、さらに十字型の楔でつなげたものを職人が丁寧に削り出して製作しています。
現在、ウェグナーの作品を多く扱っているPP Mobler社で同じものが復刻販売されていますが、こちらはJohannes Hansen社のオリジナル。復刻販売のものよりも背もたれが太い所がビンテージの証です。
デンマークのビンテージ家具③:AP 16
出典:楽天
こちらは1951年にハンス J. ウェグナーがデザインしたAP Stolen社の1人掛けソファ。デンマーク家具の黄金時代に製作された、とても貴重なビンテージとなっています。オーク材で作られた美しい木のフレームラインが印象的です。水色と茶系のストライプが部屋を個性的に彩ってくれます。くつろぎの時間をより幸せなものに変えてくれる上質なチェアです。
デンマークのビンテージ家具④:ソファーテーブル
出典:CONNECT
デンマークで作られたビンテージのソファーテーブルです。一見シンプルなデザインですが、ラタンで編まれた棚板やV字ラインの脚、天板の縁の立ち上がりなど細部がとても凝っています。チーク材なので使えば使うほどに味わい深い色合いに。
幅は1500mmあるので3人掛けソファにも対応してくれそうです。散らかりがちな新聞や雑誌などをスッキリとまとめられる棚板付きで、機能性にも優れています。
デンマークのビンテージ家具⑤:ミラー
出典:CONNECT
ビンテージ家具というと高額なものが多いですが、ミラーは数も多く、値段もお手頃なので初心者の方にはおすすめです。
こちらのミラーはデンマーク製によく見られる、木製フレームが際立つシンプルなデザイン。さりげなく存在感を放つ、美しい木目とフォルムが印象的です。フレーム四隅の継ぎ目はなめらかに組み合わされ、手作りのぬくもりが伝わってきます。
そのまま壁にかけても、キャビネットの上に立てかけてドレッサーのように使ってもステキですね。
デンマークのビンテージ家具⑥:ハンティングテーブル
出典:CONNECT
デンマークの巨匠、ボーエ・モーエンセンがデザインした「ハンティングテーブル」。1950年に開催されたコペンハーゲン家具職人ギルド展で発表された作品です。
全ての角は丸く加工され、「庶民のデザイナー」と呼ばれたモーエンセンらしい、素朴で柔らかい印象のテーブルです。脚の先は色の異なる木材を使用しているため、まるで靴下をはいているかのようなかわいらしいデザインになっています。柔らかい雰囲気の中にも斜めに入った真鍮の貫がアクセントとなり、全体をひきしめています。
ダイニングテーブルとしても、デスクとしても使えるマルチなテーブルです。
デンマークのビンテージ家具⑦:チーク材スツール
出典:CHLOROS
良質なチーク材を使ったデンマーク製のスツールです。座面は内部のウレタンを厚みのある物に交換し、張替えを行っているので快適に座ることができます。北欧らしい水色と黄色のファブリックが部屋のアクセントになりそうです。座面裏のフレームには確かな証として「DANISH」のプレートが貼ってあります。
デンマークのビンテージ家具⑧:ロイヤルシステム ウォールユニット
出典:CONNECT
こちらはポール・カドヴィスがデザインした、壁に取り付けるタイプのウォールユニットです。壁付け家具は日本ではあまり馴染みのないものですが、外国のインテリア雑誌などではよく見かけます。1つ置くだけで部屋のインテリアをグレードアップしてくれるステキなアイテムです。
この商品は支柱を固定し、棚板とキャビネットの位置を自由に変えることができます。好みや生活様式の変化に対応して用途を変えられる、変幻自在のシェルフ。ぜひ自分好みの配置を考えてみて下さい。
デンマークのビンテージ家具⑨:サイドボード
出典:CONNECT
チークの木目が美しいサイドボードを紹介します。脚付きタイプはデンマーク家具によく見られるデザインです。引き戸をあけると3段の引き出しがあり、収納力も抜群。新品にはない深い味わいはビンテージ家具ならではです。部屋を上質な雰囲気に変えてくれる魅力的なサイドボード。テレビボードとしても使い勝手がよさそうです。
デンマークのビンテージ家具⑩:ライティングビューロ
出典:CHLOROS
ビンテージ家具の中でもあこがれる人が多い「ライティングビューロー」です。ライティングビューローとは書き物ができる机がついた収納家具のこと。
こちらは良質のチーク材が使われ、飴色の色味がとても美しい製品です。引き出しの数も多く、中段右側の扉にはミラーがついていて、実用性も申し分ありません。家具を愛するデンマークの人たちと同じように、家族の財産として大切に引き継いでいきたい家具です。
最後に
デンマークのビンテージ家具を、巨匠の作品からお手頃な価格のものまでご紹介しました。全てを通して、デンマーク家具の機能性や、研ぎ澄まされたデザイン性の高さが伝わってくるものばかりです。
昔から資源の少ないデンマークでは家具は代々受け継がれる「家族の財産」という文化が根付いてきました。壊れてしまっても、修理して直すことで長く愛され続けていくのです。近年「家具は使い捨て」という風潮が強まってしまっている日本でぜひ広めたい文化ですね。
現在ではインターネットでも気軽に探せるビンテージ家具。少しつづお気に入りを集めてみてはどうでしょうか?