タバコを吸う人にとって、気になるのがお部屋の臭い。自分では慣れていて気づかなくても、友人やお客様を不快な気分を与えていないか心配になることもあるのではないでしょうか。最近では、タバコのニオイ対策に空気清浄機を活用する人も増えています。空気清浄機でタバコの臭いがとれるのか疑問に感じるかもしれませんが、空気清浄機は空気中のホコリや花粉、カビ、ハウスダスト、PM2.5など、浮遊するさまざまな汚染物質を除去するだけでなく、煙を吸い取ってくれるため臭いはかなり軽減されます。今回は、タバコの臭いが気になる人のために、空気清浄機の選び方やおすすめ商品をご紹介します。
●タバコの臭いが気になる人向け!空気清浄機の選び方
タバコの臭いが気になるお宅が注意すべき、空気清浄機の選び方のポイントをご紹介します。
清浄方式
PM2.5や花粉症対策を目的とした空気清浄機には、ファンで吸引した空気をフィルターでろ過するフィルター式と、静電気の吸引作用で集塵するイオン式に大別されます。イオン式は安価で動作音がほとんどなく、フィルター交換が不要でランニングコストが低いといったメリットがあります。
一方、デメリットとしては、ファンを備えたフィルター式の空気清浄機に比べて集塵力と脱臭力が弱く、広い部屋ではほとんど効果がないことや、アンモニアなどの揮発成分に対する脱臭効果が低いことなどがあげられます。煙草の煙対策を重視したい方は、ファンつきのフィルター式空気清浄機がおすすめです。
現在、国内で発売されている空気清浄機の大半は、空気中に含まれるホコリやウイルスなどをフィルターによってろ過し、空気の清浄をおこなう「フィルター式」を採用しています。最近のフィルターは、花粉のおよそ100分の1ほどの粒子に対して約99.97%以上の捕集率を持つといわれる「HEPAフィルター」が主流です。ただし、「HEPAフィルター」などの集塵フィルターはあくまでホコリを集めるフィルターのため、臭いにはあまり効果が見込めません。空気清浄機でタバコ臭対策を重視したい方は、活性炭などを利用して脱臭作用を強めたフィルターを搭載している空気清浄機を選ぶのがおすすめです。
また、煙草に効果のある空気清浄機を選ぶためには吸引方向も重要です。吸気口が背面にあると壁際に置けない上、煙が部屋中に拡散する前に吸引することもできません。動作音は背面吸引の方が静かですが、煙草対策では前面吸引のモデルがおすすめです。
タバコの臭いに対する効果
空気清浄機を使うことでタバコの臭いを軽減することは可能ですが、タバコの害をすべて除去することはできません。
・タバコの有害物質除去はできない
空気清浄機は、PM2.5などの小さな粒子状の物質を吸い取ることができ、その精度はどんどん向上しています。しかし、各メーカーの注意書きに表記されているように、空気清浄機の多くはタバコの一酸化炭素などの有害物質は除去できません。そのため、お子様や高齢者などタバコの煙に弱い方などがいらっしゃるご家庭は、喫煙する部屋を決めるなど、工夫が必要でしょう。
・タバコのヤニ
タバコを吸っていると気になるのが、タバコのヤニ。空気清浄機はタバコの煙やニオイを吸うことができますが、空気清浄機の風と一緒にタバコの煙がさらわれてしまうことがあります。そのため、空気清浄機が全てのタバコのヤニを吸ってくれるとは言い切れません。
適用面積
空気清浄機を選ぶ際に重要なポイントは「使用する部屋の面積に対して適切な浄化能力を持っているか」を確認することです。購入時には適用床面積を必ずチェックしましょう。清浄時間をより短縮したいなら、実際の部屋よりも適用床面積の広い空気清浄機を購入する方法もあります。ただし、広くなるほど製品の価格が上がり、本体サイズや稼働音が大きくなるデメリットもあるので、空気清浄機の購入を検討する際は何を優先したいのかを考えておきましょう。
掃除のしやすさ
空気清浄機は日常的に使用するモノなので、掃除しやすさなどメンテナンス面もチェック。集塵フィルターや脱臭フィルターなど、各種フィルターの手入れ方法は確認しておきましょう。
基本的にどの空気清浄機も、集塵フィルターのホコリを定期的に掃除機で吸い取る必要があります。性能のよいフィルターであるほど、多くの細かなホコリをキャッチするため、掃除が簡単に行えるように工夫されている空気清浄機がおすすめです。また、フィルターは数年おきに交換する必要があります。交換の目安となる年数は製品ごとに異なるため、その点も注意しておきましょう。
●タバコの臭いが気になる人におすすめの空気清浄機
タバコの臭いが気になる人におすすめの商品をご紹介します。
<加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70W/ダイキン>
ダイキン MCK70Wは、フロントの左右と下部の3方向から空気を吸い込む吸引性能が特徴の、加湿機能付きのおすすめの空気清浄器です。
ダイキン独自のTAFUフィルターにより、微小粒子まで集塵消臭可能な空気清浄機も魅力です。
カビやホルムアルデヒドなどのアレルギー物質や、有害化学物質を分解除去する事が可能なため、たばこの臭いだけではなく有害物質にも効果が期待できます。
出典:ダイキン
<プラズィオン 加湿脱臭機DAS-303K/富士通>
脱臭以外に加湿・除菌・集塵をおこなってくれるおすすめの空気清浄機です。独自の「高速メガフィルターⅢ」がイヤな臭いを吸い込み分解し、5分程度で除去してくれるスピーディーさが魅力です。フィルターでは花粉やホコリ、ペットの毛などもキャッチしてくれ、24時間ごとに高温でのクリーニングを行うため、脱臭効果が落ちにくく、理論上は10年経っても脱臭効果をキープできる実力を持っています。フィルターは水洗いできるのでフィルター交換の必要がなく、ランニングコストは電気代のみ。加湿運転も行えるので、キレイな空気で加湿してくれる高機能加湿器としても活躍します。広い空間でも臭いを逃さない、多機能20畳タイプです。
出典:富士通
<空気清浄機FU-GK50/シャープ>
独自の空気浄化技術「プラズマクラスター7000」とHEPAフィルターを搭載し、最大23畳の広さまで適用できる空気清浄機です。8畳のお部屋なら12分で清浄が完了します。空気中のカビやウイルス、花粉などを抑制し、衣類やカーテンに付着したタバコ臭や洗濯物の生乾き臭なども抑制出来ます。タバコ臭はもちろん、ペット臭や料理臭、生ゴミ臭なども脱臭してくれます。
加えて、空気清浄機としては、世界初の蚊取り機能を搭載しています。「蚊の習性」と「空気清浄機の吸引力」により、薬剤を使わずに蚊を捕獲できるため、子どもやペットがいる環境でも安心して使用できます。花粉の気になる季節は、センサーの感度を高めて花粉やホコリなどを素早く検知して強めの風量で自動運転する「花粉運転」も搭載しています。タバコなどのさまざまな臭いや花粉、虫など悩みの多いお宅におすすめの商品です。
出典:シャープ
<ジアイーノ/パナソニック>
消毒に使われる次亜塩素酸を独自の技術で生成してくれる、脱臭と除菌に特化した製品です。空気中に浮遊している菌やウィルス、悪臭を吸引して除菌・消臭し、キレイになった空気と一緒に揮発した次亜塩素酸を放出します。強い臭いに対する脱臭に特化しているので、脱臭力はすさまじく「空気そのものを洗っているような使用感」が魅力です。なお、タバコの臭いがしみついた部屋の臭い除去に効果がありますが、喫煙環境では性能低下する可能性があります。喫煙中の稼働や喫煙室への設置などは避けてください。
出典:パナソニック
<クリエア EP-LZ30/日立>
スリムなデザインで設置スペースに困らない空気清浄機です。個室や寝室にもピッタリな奥行き約13cmのコンパクトな設計のため、床置き・卓上兼用で使えるのが特徴です。PM2.5に対応しており、0.1〜2.5μmの粒子を99%除去する効果が期待できます。
運転モードは「空清」「脱臭」「ひかえめ」の3モードを備えており、シーンによって切り替えられるのもポイントです。
内蔵されている「アレルオフフィルター」はタバコ臭や料理臭、生ゴミ臭の消臭に効果的。前面を含めた上下左右後ろの6方向から空気を吸引してくれるため、タバコの煙にもぴったり。タバコの煙は空間の上部にたまりやすい傾向があるため、卓上に設置できるのも利点です。さらに、抗菌仕様のフロントパネルと洗えるプレフィルターを採用しているので、手入れも簡単です。
出典:日立