日本で人気が高い北欧家具の中でも、特に名作が多いデンマーク製の家具。確かな匠の技によって生み出された、モダンかつ機能的なデザインは世界中から賞賛されています。
今回はそんなデンマーク家具から「ダイニングチェア」をご紹介します。
多くの名作家具を作り出してきた老舗ブランドから、現在の新鋭デザイナーたちが活躍する新しいブランドまで、日本で高い人気を誇る、あこがれのブランドからセレクトしました。
部屋にデンマーク家具を取り入れて、ワンランク上のインテリアを目指してみませんか?
デンマークのダイニングチェア①:Carl Hansen&Son「Yチェア 70周年記念モデル」
出典:楽天
カール・ハンセン&サンは1949年からデンマークの巨匠ハンスJ. ウェグナーとタッグを組みました。Yチェアはその時一番初めにデザインされた5脚のイスの中の1脚です。ウェグナーは生涯で約500脚ものイスをデザインしましたが、Yチェアはその中でももっともベストセラーとなりました。発売から70年たった今でも愛され続けています。
もはやデンマークチェアの定番ともいえるYチェアですが、今回70周年記念モデルとして新たな6色が誕生しました。従来のYチェアは木目が際立つナチュラルなデザインですが、このカラフルなイスたちは今までにないモダンな存在感。環境に優しい塗料によって艶なしのマット仕上げになっているので、色味が優しく表現されています。部屋におけばおしゃれなカフェ風に大変身です。
デンマークのダイニングチェア②:Carl Hansen&Son「PK1」
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PK1はデンマークの鬼才、ポール・ケアホルムがコペンハーゲンの商業施設のためにデザインした、初めてのダイニングチェアです。発表以来、製造元を変えながらも名作家具として高い評価を受けてきました。現在はデンマークの家具メーカー「カール・ハンセン&サン」から復刻版が販売されています。
金属と有機素材の融合による軽快なビジュアルは、決してオブジェとしてデザインされたものではなく、あくまでも「空間に置くイス」として精密にデザインされたそうです。見た目のシンプルさとは違って、とても複雑な構造になっており、優れた家具職人の技術がなければなし得ません。
座と背に編み込まれて使われている「フラッグハリヤード」とは、船が帆を揚げる時に使用されるロープのこと。耐久性に優れ、座り心地の良さから撰ばれています。一切の妥協を許さず、極限まで洗練されたフォルムを追求するケアホルムらしいダイニングチェアです。
デンマークのダイニングチェア③:J.L.Moller「No.57 Chair」
出典:TABROOM
ジェイエルムラーの創業者、家具職人ニールス・O・モラーがデザインした「No.57」。一見シンプルなデザインの中に匠の技と、選び抜かれた素材の素晴らしさがうかがえる、芸術品のようなダイニングチェアです。モラーのデザインの特徴、「スカンジナビアン家具の美しい結晶」と賞賛された”先端に向かって細くなる脚”がこのイスにもみられます。なめらかに磨かれた無垢材と、それが存分に活かされた美しいアームラインは飽きのこないデザイン。世代を越えて受け継いでいきたいダイニングチェアです。
デンマークのダイニングチェア④:HAY「J42 Chair」
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デンマークのインテリアプロダクトブランド「HAY」からボーエ・モーエンセンの名作チェア「J42」の復刻品を紹介します。ボーエ・モーエンセンは一般庶民が購入できる価格でありながら高品質な家具を作り続け、「庶民のデザイナー」とも呼ばれました。
この「J42」は広く作られた座面と、傾斜のついた背もたれによって最高の座り心地を実現。そしてコンパクトなアームは体にしっくりと馴染み、座る人にゆったりとした時間を約束してくれます。
デンマークのダイニングチェア⑤:HAY「AAC22」
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HAYの機能的でシンプルさにあふれたデザインを凝縮したAAC22。アームレストと一体型の曲線、それを支える木製の4本脚のライン、どれも美しくデザインされています。スタイリッシュでありながら、丸みのあるラインと木製のナチュラルさが全体的を柔らかい印象にまとめてくれます。
どこから見ても「おしゃれ」の一言です。部屋のインテリアをワンランク上に変えてくれそうですね。カラーバリエーションも豊富なので、好みや部屋のインテリアにあわせて自由にコーディネイトできるのも魅力です。
デンマークのダイニングチェア⑥:HAY「SOFT EDGE CHAIR」
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木目のナチュラルさと、細くて華奢な脚が印象的なダイニングチェアです。シンプルなデザインですが、丸みをおびたフォルムがかわいらしい印象をあたえます。お手入れが簡単で、軽くて強度もあるので気軽に使用できるのがよいでね。スタッキングでコンパクトに収納できるので、来客が多く、多めにイスをそろえておきたい方におすすめです。
デンマークのダイニングチェア⑦:FDB Mobler「J45 Chair」
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ボーエ・モーエンセンが1950年に発表したシェルチェアです。彼の他作品とは趣が大きく異なる、ユニークでモダンなデザインになっています。合板を手で曲げ、座面に取り付けるために施されたシェルの切り抜きがとても斬新。生産の合理性を考えた加工だそうですが、それがとても印象的でスタイリッシュな仕上がりになっています。
「丈夫で、美しく、機能的、そして手軽な値段」というFDBモブラーの信念が反映された、デンマーク製らしいダイニングチェアです。
デンマークのダイニングチェア⑧:FREDERICIA「NARAチェア」
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デンマークの家具メーカー、フレデシアは50年代頃に誕生した名作家具を扱いながらも、新鋭の新人デザイナーをよく起用することで有名です。この「NARAチェア」は日本人デザイナー、安積伸が奈良の鹿をイメージしてデザインしたユニークなもの。
日本人のセンスとデンマーク家具の優れた技術が融合したすばらしいダイニングチェアです。一見奇抜なデザインのようですが、ナチュラルで優しいテイストでどんな部屋にもマッチします。
デンマークのダイニングチェア⑨:Engelbrechts「Chairik Chair」
出典:TABROOM
1989年にコペンハーゲンで創業したエンゲルブレヒトのオリジナルチェア「チェリックチェア」。同じくコペンハーゲン出身のデザイナー、エリック・マグヌッセンの名作です。全く無駄のないシンプルなフォルムですが、美しい木目と有機的な曲線が持つ、あたたかな雰囲気をまとっています。
バックレストの絶妙な傾斜と、なめらかな手触りが特徴で、省スペースで大量にスタッキングできる機能性もかねそろえています。
デンマークのダイニングチェア⑩:Onecollection「chairman chair」
出典:TABROOM
“近代家具デザインの代表者”とも呼ばれるフィン・ユールの家具を多く扱うことで有名なワンコレクション。この「Chairmanチェア」はデザイナーのヘンリック・テンブラーが1990年にワンコレクションのためにデザインしたダイニングチェアです。現在までに60,000台以上も販売された、ワンコレクション最大のベストセラーとなっています。
クルミ材と革で作られた背もたれはアームレストと一体化し、ステンレスの脚と結合しています。モダンでありながら、どこかレトロさも感じさせてくれるデザインです。
写真右側は2015年にワンコレクション25周年を記念して販売された特別エディション。デザインはそのままで、ステンレス部分がマットブラック塗装になっています。
最後に
「デンマークのダイニングチェア」をご紹介しました。古いものも新しいものも、昔から家具を「家族の宝」として大切にしてきたデンマークらしい、すばらしいデザインのものばかりです。
家族が集うダイニングにお気に入りのチェアを撰んでみて下さい。普段の日常生活がきっとすてきに変わります。